目次

アッシュ・クロード(1章5話)

ダダダッ! ダダダダダッ!

クロード

無駄な抵抗はやめて投降しろ!

お前達に逃げ場は無い!

テロリストA

コードマン……か

富裕層の味方ばかりする人形AIども! お前達こそ、最も唾棄すべき『象徴』だ!

クロード

バカなことを言うな

俺達AIはすべての市民の安全と豊かな生活の為に働いている

相手の階層など関係ない!

テロリストA

フン、そう思うのならば一度スラムに来てみろ

動いているのは壊れかけの旧式機械だけだ

貴様らの言っていることは全て欺瞞だ!

そんな世界を再生する我々こそ『正義』を行う者だ!

こんな場所で捕まるものか!

クロード

お前達と正義について論争するつもりはない

大人しく投降しろ!

テロリストA

黙れ、コードマン!

我々の邪魔をするな!

ダダダッ! ダダダダダッ!

クロード

くっ、往生際の悪い連中だ……

だがどこにも逃げられんぞ!

テロリストA

防護シャッターを破壊しろ!

我々はこんな場所で屈するわけにはいかない!

なんとしても逃走経路を……

テロリストB

報告! 右前方に明かり!

恐らく外と繋がっています!

テロリストA

なんだと?

まさか、まだ閉じていないシャッターが……!?

ミーナ

(プレイヤー名)さん!

今のうちに早く!

私がコードを読み上げますからその通りに入力を……

タン! タン! タァン!

ミーナ

きゃあっ!?

テロリストA

なるほど、このシャッターだけ閉まらなかったのか

我々にもツキがあったようだ

ミーナ

『再生の牙』……

最悪です……見つかってしまうなんて……

テロリストA

お前はAIでなく人間か

一人で来た勇気は褒めてやる

だが、こうなったからには俺達に協力してもらうぞ

A  テロリストに協力なんてしない!

テロリストA

銃口を向けられてよく吠える

だが、それは勇気ではなくただの愚かな行為だ

B  殺さないで……

テロリストA

ああ、殺しはしない

お前には利用価値がある

クロード

動くな!

ミーナ

クロードさん!?

クロード

(プレイヤー名)!?

何故、ここに……!

テロリストA

ほう、顔色が変わったなコードマン

コイツはお前にとって重要な人物らしい

クロード

…………

テロリストA

目の前の光景が見えるな?

お前が動けばコイツの頭は吹っ飛ぶ 助けたければ言うことを聞け

まずは、武器を捨てろ

クロード

…………

A  撃て! クロード!

クロード

…………

そんなこと、できるはずないだろう?

B  ごめん、クロード……

クロード

……謝罪は不要だ

こうなっては仕方がない

ガチャ

クロード

……武器は捨てた

(プレイヤー名)から手を放せ

ミーナ

クロードさん……

テロリストA

そうだ、それでいい

さて次は逃走手段を用意してもらおうか

クロード

待て、その前に(プレイヤー名)を解放しろ

無関係な人間を巻き込むな

テロリストA

無関係だと? バカを言うな

この人間はお前達の為に防護シャッターを閉めようとしていたんだぞ?

クロード

ッ!?

テロリストA

AIの為に体を張るなど理解ができんな

とにかく、簡単に放すわけにはいかん

クロード

(プレイヤー名)……

A  ……クロード

クロード

……?

A  自分にも『覚悟』はある

クロード

…………

テロリストA

なんだ? 何を言っている?

A  クロードが作りたい世界の為に

クロード

……………………!

テロリストA

なんの話をしている!?

さっさと逃走手段を……

クロード

(プレイヤー名)

俺を、信じろ

テロリストA

クロード

俺は――――外さない

テロリストA

何を……

バッ!

テロリストA

貴様ッ!! 銃を……!?

バキュウゥゥゥゥゥン!!

(クロードが銃を撃つスチル)

クロード

……………………

テロリストA

……………………っ

ぐっ……がはぁっ!?

クロード

――『再生の牙』幹部

リング・フレッシャー

間違いないな?

テロリストA

ぐっ…………

クロード

お前には黙秘権がある

お前の供述は不利な証拠として法廷で扱われることがある

お前は弁護士の立ち合いを求める権利がある

また、AI法の規定により、特殊権限を持つAIによる逮捕拘束までのやり取りは全てアイカメラで録画され証拠品として提出される

AIによる逮捕拘束に問題があった場合は、法廷で証言する権利がある

以上に問題がなければ、今からお前を逮捕拘束する

テロリストA

…………

クロード

もし投降する気ならば……

腰に隠してある武器を置け

テロリストA

ッッ!?

クロード

それとも、撃ちあってみるか?

お前に勝機は無いぞ

すでに俺はお前が今の体制からどのように動くか2万3824パターンの予想を終えている

更に俺に搭載されているアイカメラは、普通の人間が持っている反射神経伝達速度の約76倍の性能だ

次にどんな動きをするか全て予想がついている俺が、どんな些細な動きも見逃さない目でお前を見ている

それでも――試してみるか?

テロリストA

バ、バカなことを……

クロード

バカなことではない

俺ならできる

俺は――『コードマン』だ

テロリストA

…………ぐぅ

ガチャ

クロード

……ああ、それがいいだろう

いい判断だ

テロリストA

クソッ……我々は負けん

我々の『正義』は絶対に折れたりはしない!

クロード

……俺はただの警察AIだ

犯罪者を逮捕し拘束するのみ そこに感情は挟まない

だが、ひとつだけ言わせろ

軽々しく『正義』を口にするな

市民を危険に晒す正義など存在しない

お前達は間違えた

お前はただのテロリストだよ

……じゃあな

警備AI

リング・フレッシャーを拘束します

テロリストA

く、くそっ!

コードマンめぇぇっ!

クロード

…………終わった、か

(プレイヤー名)、すまなかったな

迷惑をかけた

A  足を引っ張ってごめん

クロード

いや、そんなことはない

B  無事でよかった

クロード

俺なら平気だ

それよりもお前が無事でホッとしている

クロード

全く……無茶をする奴だ

俺は待機しろと言ったはずだが

ミーナ

ま、待ってください、クロードさん

(プレイヤー名)さんはクロードさんの為に……

クロード

わかっている……ありがとう(プレイヤー名)

あの時……お前の言葉がなければ俺は引き金を引けなかった

銃は捨てたままで危険な選択はしなかった筈だ

だが、何故かな……お前の言葉を聞いて、体が勝手に動いたんだ

不思議なものだ……あの時、あの瞬間、俺とお前は、同じことを考えていた気がする

だから――外す気がしなかった

ミーナ

あの……それが『ふたりで戦う』ということでは?

クロード

…………?

ミーナ

同じ気持ちを共有する

相手の考えがわかる

今なにがしたいのか、どう感じているのか

言葉にせずともそれがわかるのはゼノンザードでも重要な事なのではと……

クロード

…………!

ミーナ

す、すみません

勝手なことを言ってしまって

クロード

いや……なんとなくだが、理解できた気がするよ

そうか……そういうことなんだな……

……ところで、この遊園地は平園までまだ時間はあるよな?

ミーナ

え? それはありますけど……

クロード

もう少しだけ、(プレイヤー名)とこの施設を巡ってみたい

構わないか?

A  もちろん

クロード

今度は、俺も楽しもう

お前と同じように……な?

ーーー

アナウンス

リベェェェンジマァァァ~~~~ッチ!!!

なんとなんとなんと!

恥知らずにも一度敗れた者達が我らが王者に挑戦状を叩きつけてまいりました!

受けて立つのは勿論、美しき我らがオーナー!

メディーラ・バラーニ!

そして挑戦者は、アッシュ・クロード&(プレイヤー名)組~!!

メディーラ

……まさか、逆に対戦を所望されるなんて思ってなかったわ

クロード

前は俺達が受けた

今度はそちらが受けるのが筋だろう

メディーラ

フフ……嬉しいわ

こんなことが起きるなんてね

この私が予想できなかった……またアナタ達が来るなんて……

ああ……なんてステキなの

あの実力差を埋めるすべが見つかった?

そんなわけないでしょ?

でも………もしも、もしもよ

そんなことが起こるのなら……私はもう、たまんない

クロード

随分と興奮しているな

そんな顔は初めてだぞメディーラ

メディーラ

当然じゃない

こういう瞬間のために私は生きてるんだから……!

見せて、お願い……私の確率計算を超えた信じられない現実をッッ!

クロード

ご所望とあらば見せてやる

新しい俺達の強さを!

行くぞ! (プレイヤー名)!

メディーラとバトル

メディーラ

楽しみましょうね 堅物のおまわりさん?

クロード

オマエのやり方に付き合うつもりはない

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スクショ

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