シャーロット 「ボクの目的は、5年前に失踪したカブキ俳優 二川鯛蔵の行方を追うこと!」
シャーロット 「二川鯛蔵って知ってる?人間国宝にもなったカブキの大御所で……」
シャーロット 「その人、突然消えたんだ」
シャーロット 「世間じゃ愛人と駆け落ちとか 実は多額の借金があって 夜逃げしたとか 色々ウワサしてるけど……」
シャーロット 「なーんか、ムズムズする ボクのビッグデータが 胸騒いでるんだよね~」
シャーロット 「だから当時の話を関係者から聞きたいんだけどさ……」
シャーロット 「前に二川家へ行った時 門前払いだったから 今回はヨルスケに顔を繋いでもらおうと したってわけ」
【なんでヨルスケ?】
シャーロット 「知らないの?キミそれでもヨルスケのコンコード~?」
シャーロット 「あいつ カブキ界で有名なんだよ 鯛蔵と、よく共演してたし」
ヨルスケ 「過去も未来も君のもの 記憶の保存は 我がBGクラウド者にお任せを」
シャーロット 「あのCM、見たことない? 鯛蔵が失踪する前は ふたりで出演してたんだけど」
ヨルスケ 「まさかまさかの 大どんでん返し こんな結末になるとは お釈迦様でも分かるまい」
ヨルスケ 「衝撃のラストは劇場で――」
シャーロット 「お、あれはボクも初めて 映画の宣伝なんかもやってんだね~」
ヨルスケ 「AIカブキ公演満員御礼! 追加公演のチケットお求めは、BGチケット倶楽部まで……」
シャーロット 「こっちもヨルスケの広告? 相変わらず忙しいみたいだねぇ」
【うらやましい?】
シャーロット 「まさか! ボクが欲しいのは名声なんかじゃないからね」
シャーロット 「欲しいのはボクを夢中にさせてくれる謎」
シャーロット 「――それだけさ」
??? 「お待ちしておりました シャーロットさん ヨルスケさんから話は伺っております」
シャーロット 「君がヨルスケの言ってた 案内人だね」
??? 「はい 名前は……」
シャーロット 「ブンキチだよね?二川鯛蔵の元お弟子さん」
ブンキチ 「え……」
シャーロット 「家族構成は祖母、父、母、妹、弟 好きな食べ物は大福 趣味はアマチュア無線」
シャーロット 「好きな女の子のタイプは……」
ブンキチ 「あ、あの!」
ブンキチ 「師匠の失踪の件でいらっしゃったのではないんですか……!?」
シャーロット 「あ、ごめんごめん つい……」
ブンキチ 「ヨ、ヨルスケさんからはあなたに協力するようにと言付かっております」
シャーロット 「助かるよ~」
ブンキチ 「……ですが早速、問題がありまして……」
シャーロット 「オッケ~ どんな難題も解明してみせるよ」
ブンキチ 「そ、そうですか……」
シャーロット 「ふふ、腕が鳴るなぁ!」