ヒナリア・ダーケンド（1章5話）

ヒナリア

……………………

ミーナ

ヒナリアさん！ しっかりしてください 何があったんですか！？

UR-D

どうやら、電脳空間から 戻れなくなっているようだ

ミーナ

えっ……

UR-D

何らかのトラブルが あったとみていいだろう

このままでは ヒナリアの意識は永遠に 戻らない

無限の電脳空間をひとり さまよい続けること になるだろう

ヒナリア

……誰もヒナの味方 してくんないわけね 別にいいけど

UR-D

急ぎ、救出せねば！

ミーナ

出来るんですか？

電脳空間に入るには かなりネットワークに 詳しくないと……

私には、とても……

UR-D

任せたまえ！ 過去にこういった場所で 行方不明になった人間の レスキューをしたことがある

いざ！

ミーナ

えっ……！？ 危険過ぎます どうして……！

ヒナリア

強制ゼノンザードとか こんなことできるAI…… そうそういるわけねぇ

オマエ、何者だ？

ピモタ

ぼくはピモタ

ヒナリア

コードマンか？ 出身は？

ピモタ

わからない

ぼくがだれだか ぼくがいちばんわからない

ぼくは、なに？

ヒナリア

……やべーこいつ 電脳空間で自分探し中？ 超電波じゃん…… さすがにヒナも引くわ……

ピモタ

あそぼう ぼくが勝てば ぼくがだれだかわかるかも

逃げ場はないよ

ヒナリア

くっ…… マジで離脱できねぇし……

ヒナが設定した電脳空間…… 言わばヒナのホームなのに 完全に掌握されてる……

……こいつ、強い

……ひとりで 勝てるか……？

ヒナリア

（プレイヤー名）……！

ミーナ

UR-Dさん！ どうして （プレイヤー名）さんを 行かせたんですか！？

あなたがバックアップ してるとは言え あまりにも危険過ぎます！

UR-D

君には見えなかったか？

ミーナ

え？

UR-D

（プレイヤー名）の 瞳の奥に宿る熱き炎を！！

（プレイヤー名）を 信じよう！

我々は大船に乗った気で 待っていようではないか！ ハーッハッハッハ！！

ミーナ

ええぇっ……？ ホントに 大丈夫なんですか？

UR-D

……誰かを救いたいと 強く想う者は いつだって奇跡を起こす

––––あのコンコードなら 大丈夫だ

ヒナリア

オマエ どうしてここに……！

ピモタ

だれかがきみを フォローして ここに送りこんだ みたいだね

ぼくのでんのう空間に かいにゅうできるなんて すごいなぁ

あとでしらべてみよう それより、いまは きみがあそびあいてだよ

ヒナリア

ヒナリア

……わかったわかった そんなに言うなら 遊んでやるよ

あとで吠え面かいても 知らねーかんな？

……おい （プレイヤー名） 準備はいいか？

こいつに勝たなきゃ 永遠にここから 出られねーらしいから 覚悟しろよ

……お、何？ ビビった？ ビビっちゃった〜？

はっ 後悔してもおせーよ だから言ったろ？ ヒナに関わるなって……

ヒナリア

……！

あ……あっそ

……ホント お節介なやつ

ピモタ

どうしたの？ はやくあそぼう

ヒナリア

……いいぜ やってやろうじゃねぇか！

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