キィラン・カッチラム(4章1話)

キィラン「……『力』……か」

キィラン「………………」

【……大丈夫?】

キィラン「(プレイヤー名)……!」

キィラン「……実は……この前からちょっと気になってることがあって……」

キィラン「君にも話したと思うんだけど……」


回想

キィラン「このあいだ『NULL』と闘ったとき……どういうしくみかよくわからないんだけど」

キィラン「素体の奥のほうから怖いくらいの力が湧いてきたんだよね」


キィラン「……その時に感じた……『力』のことを考えてたんだ」

キィラン「あれって何だったんだろう?」

【『怖いくらいの力』……?】

キィラン「……えっと……制御できなくなるような……リミッターが外れそうな……」

キィラン「……「そこ」に足を踏み入れちゃいけないような…………怖さ?」

キィラン「……あはは 何言ってるか分かんないよね……」

キィラン「……今は自分のことを気にしてる状況じゃない……」

キィラン「『危険分子消去計画』の問題を解決しなくちゃ……!」

ノノインの通信「きぃにゃん♪やっほー☆ 今ファンミ終わったとこ〜」

ノノインの通信「たっくさんのノノラーたちとお話しできて楽しかったよー☆」

キィラン「おつかれさま、ののっち! もう家に着いてる?」

ノノインの通信「ううん、まだお外だよ もうすぐ……」

ノノインの通信「……きゃあっ!?」

キィラン「……! ののっち!?」

ノノインの通信「……きぃ……………………NULL……が…………」

キィラン「ののっち!」

キィラン「────『危険分子消去計画』が動いたんだ……」

キィラン「前に私たちがNULLに襲われたように……ののっちも……!」

【……すぐ行こう!!】

キィラン「……うん!」


ノノイン「────いぇーいっ☆ NULL捕獲大作戦 大・大・大成功なのだ〜!!」

キィラン「協力ありがとう、ののっち」

キィラン「怪我とかしてない? 強制ゼノンザードは仕掛けられなかった?」

ノノイン「大丈夫だよ♪」

ノノイン「その前に隠れてたランバーンがなんかピコピコってやったら NULLはバターンってなったから!」

キィラン「つまり……発動前にランバーンがNULLを活動停止にした……ってことだね」

ノノイン「そうそう♪♪」

キィラン「……あれ そのランバーンは……」

ランバーン「ここだ NULLの解析をしてたんだ」

ランバーン「『危険分子消去計画』のアジトが分かったぞ」

ノノイン「およよ? もうアジトの場所分かったの?? 案外簡単なんだね〜」

ランバーン「……お気楽だな、お前」

キィラン「ののっち、違うよ NULLからアジトの場所を解析するなんて ランバーンくらいにしかできないことなんだ」

キィラン「だからランバーンにも『計画』を潰すために協力を頼んだんだよ」

ノノイン「それって…… きぃにゃんがNULLに襲われてすぐのコト?」

キィラン「うん、そうだよ あの時────」


回想

キィラン「ランバーン 少しのあいだでいいから私たちに協力して」

キィラン「マックスみたいな人が関係を絶とうとするくらいに 『危険分子消去計画』ってヤバいものなんでしょ?」

キィラン「『消去計画』を追っていれば ビホルダーグループにとって都合の悪い事実が今以上に出てくるかもしれないよ」

キィラン「お願い、ランバーン」

ランバーン「……………………」

ランバーン「……協力ねぇ 俺に何を望む?」

ランバーン「この調子で情報を集めさせる気か? 俺は情報屋ってわけじゃないんだがな」

キィラン「違うよ マックスの言ってたことが本当なら リストの存在を知ってしまった以上……」

キィラン「私はまた、やつらに狙われる可能性が高い」

ランバーン「何だ? まさかお前のガードマンにでもなれと?」

キィラン「違うってば」

キィラン「ただ襲われるのを待つんじゃなくて こっちからやつらのアジトに打って出たい」

キィラン「待ってるだけじゃなくて 『計画』を潰すために反撃したいんだ!!」

ランバーン「反撃……ねぇ それはそれは勇ましいことで」

キィラン「ランバーン、ふざけないでよ 私は本気なんだ」

キィラン「マックスも言ってたでしょ? ヤツらは近々『消去計画』を実行に移すつもりだって」

キィラン「そしたらののっちはもちろん リストに載ってた他のコードマンたち…………」

キィラン「ワンダくん ヨルスケ ピモタ…… みんなも狙われるってことだよね」

ランバーン「まぁ、そうなるな」

キィラン「だったら尚更 危険が迫ってることを知ってるのに 何もしないわけにはいかないよ」

キィラン「NULLに強制ゼノンザードを仕掛けられたら 否が応でもエレメントオールインのバトルを受けなくちゃいけないし……」

キィラン「しかも……その強さは……」

ザナクロンを思い出すキィラン

キィラン「アイツに……似てる……」

ランバーン「……ん?」

キィラン「ストライオ……」

キィラン「『ザ・ゼノン』ランキング1位のストライオ・ザナクロンに似てる気がするんだ」

キィラン「私がかつて 完膚なきまでに叩きのめされた……」

ランバーン「………………」

キィラン「だからみんなを守るためにも こっちから反撃して『計画』を潰したい」

ランバーン「……なら、どうするつもりだ? 考えがあるんだろう?」

キィラン「ののっちも含めて リストに載ってたコードマンたちに全てを話す」

キィラン「事情を全部知ってもらった上で もしNULLに襲われたらすぐに通信してもらって……」

ランバーン「…………」

キィラン「……私が駆けつける!!」

ランバーン「…………は?」

キィラン「そしたら私が一撃殴り NULLを行動停止にさせて捕獲する」

キィラン「アジトの場所を解析するのはランバーン 君に…………」

ランバーン「……おい、ちょっと待て いつどこで誰の所にNULLが来るか分からないんだぞ」

ランバーン「駆けつけるって言っても限界があるだろ」

キィラン「大丈夫! 私、走るの速いから!」

選択肢 【さすがキィラン!】/【無理でしょ……】


→【さすがキィラン!】

キィラン「あはは、ありがとう」


→【無理でしょ……】

キィラン「え……? そんなことないよ 私持久力あるし寝る必要もないからいつでも動けるし……」


ランバーン「……あのなぁ いくらお前が体力バカで走るスピードが速くても 状況が悪い場合もある」

ランバーン「例えば、ヨルスケは公演で全国各地を回ってることも多い」

ランバーン「ここから何百キロと離れた場所にいたら さすがのお前も到着するのにそれなりにかかると思うが」

キィラン「……あ、そっか……」

ランバーン「場所の問題だけじゃない 襲われて、そもそもお前に通信ができない状態になるかもしれない」

キィラン「……た、確かに……」

キィラン「……えっと、じゃあ…… みんなでシェアハウス……? それか……外に出る時は常に私と一緒に行動してもらうとか……」

ランバーン「……はぁ」

ランバーン「やっぱり お前には向いてねぇよ 作戦考えるとか……」

キィラン「で、でも……このまま何もしないわけには……!」

ランバーン「そういう部分は、俺に任せろ」

キィラン「……え?」

ランバーン「たくらむのは 俺の得意分野だからよ」


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  • 最終更新: 2020/08/29