ヨルスケ･ヨーライハ（2章5.5話　エピローグ）

アイリエッタ「――私のターンです」

アイリエッタ「ミニオンによるアタックでフォースを攻撃！」

セネト「ぐぅぅ……！？」

ヨルスケ「……哀れ哀れ☆　大輪の花をつけた桜ほど腐り堕ちる様はみすぼらしい　ま、それも浮世の常だねぇ」

【何してるの？】

ヨルスケ「……あぁ　『GS』のバトル中継を観てるんだ　かなり面白い展開になっててさぁ」

ヨルスケ「『GS』って言うのは『ザ･ゼノン』の特別な大会のことで……」

ヨルスケ「……まぁ、詳細はビホルダーの広報にでも聞いてくれ」

ヨルスケ「それより今はセネト･ロールダイスとアイリエッタ･ラッシュの歴史に残る一戦の目撃者になろう」

セネト「バトルなんて……二度としたくなかったんだ……　俺はもう……！ザ･ゼノンなんぞ……！」

アイリエッタ「セネトさん……残念です　あなたとならいいバトルができると思っていたのですが……」

ヨルスケ「詰み、だねぇ☆」

【どっちが勝つ？】

ヨルスケ「……観ててご覧」

セネト「俺はただビホルダーの命令で出場させられただけだ！出たくて出た訳じゃねぇ！！」

セネト「俺達コードマンは　あのクソ共に逆らえねぇんだよ！」

セネト「そうじゃなきゃ誰がザ･ゼノンなんぞ出るか！　こんな、頭のおかしい大会に！」

セネト「狂ってやがるんだ！この大会は！　俺達が何を賭けているかお前らは何も……」

アイリエッタ「……これで終わりです　敵プレイヤーのライフにアタックを」

セネト「や、やめろおおぉっ！」

セネト「俺はッッ　『エレメント』が足りないんだ！！！」

機械音声「セネト･ロールダイスのライフがゼロになりました」

機械音声「――勝者は　アイリエッタ･ラッシュです」

セネト「嫌……だ……そんな……」

機械音声「敗者から勝者へ　エレメントの移行が行われます」

セネト「やだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！」　

セネト「………………………………」

セネト「――――ボ」

セネト「ボードゲーム　ハ　トッテモ　タノシイヨ」

セネト「ボードゲーム　ハ　トッテモ　タノシイヨ」

【……何が起こった？】

ヨルスケ「セネト･ロールダイスのエレメントが無くなって　コードマンから普通のAIに戻ったのさ」

【AIに……戻る？】

ヨルスケ「そうそう～　エレメントがあるからこそ俺たちはコードマンなんだ」

ヨルスケ「だから、それが無くなれば普通のAIに戻る　簡単なからくりさ」

ヨルスケ「……覚えておいてくれ　俺たちコードマンはそういう仕組みだってこと　苦苦苦……☆」

ヨルスケ「あ、そうそう　このタブレットを渡しておくよ」

ヨルスケ「この前話した戯曲を記録してあるから　村人Bの台詞を覚えておいてくれたもれ～」

選択肢【意外とセリフが多い……】/【他の配役は？】

→【意外とセリフが多い……】ヨルスケ「そうだろ～？だから君は村人Bにふさわしいのさ」

→【他の配役は？】ヨルスケ「まだ俺たちふたりしか出演者は決まってないよ」

ヨルスケ「一番重要なヒロイン役　オファーはしてるんだけど中々返事がこなくてね」

【ヒロインの名前は？】

ヨルスケ「『ゼートレート』」

ヨルスケ「俺の愛する人さ」

選択肢【恋人同士の役ってこと？】/【この戯曲、恋愛もの？】

→【恋人同士の役ってこと？】ヨルスケ「舞台上の恋人と　舞台の外の恋人……俺にとって違いはない」

ヨルスケ「俺はゼートレートを愛しているよ」

→【この戯曲、恋愛もの？】ヨルスケ「夢も現も関係なく　どこにでも転がっているのが愛というものさ」

ヨルスケ「たとえこの戯曲が　悲劇でも喜劇でもSFでもノンフィクションでも……」

ヨルスケ「俺がゼートレートを愛していることには変わりない」

【……？？】

ヨルスケ「――彼女が舞台に現れる日まで　俺たちは稽古に励んでいよう」

ヨルスケ「……その日はきっと……」

ヨルスケ「人間にとっても　AIにとっても　最高の瞬間になる」

ヨルスケ「浮浮浮浮……☆」

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