ラヴィルが建築していた建物が瓦礫となってしまった。 その原因に心当たりのある主人公とミーナ。 「彼女」の姿を捉えた映像を手に問い詰めるが――。
ミーナ「こ、これは一体どういうことでしょうか……? 昨日までは確かに建築途中だったはずでしたが……」
職人B「何てこった……」
職人A「またか……あと少しで完成だったんだが」
〈またって、どういうこと?〉
職人A「いや、それが……」
ラヴィル「……僕から話すよ」
職人B「ボス……」
ラヴィル「悪いけどふたりにはいつも通り状況確認をお願いしてもいいかな」
職人B「あ、ああ、わかった」
職人A「おう 処理は俺らに任せとけ!」
ラヴィル「……どういうわけか僕の案件は建設中に建物が壊されてしまう事が多いんだ。理由は分からないけど皆は多分嫌がらせだろうって。僕、誰かに恨まれる事した覚えないんだけどなぁ……」
ミーナ「ラヴィルさん……」
ラヴィル「ただ……不可解なのはその手際なんだ。いつも嫌がらせのためにただ壊しているっていうよりプロの手で工程通り解体されてるって感じがする。どちらにしろあの規模の建物を一晩で壊してしまうなんて普通の技術では不可能なんだ。それこそ僕と同レベルの建築系コードマン……とかならあり得なくもないんだけど……。それじゃ僕も行くよ。関係者に状況を報告しなきゃ」
〈BG内にて〉
ミーナ「今日も対戦お疲れ様でした。中盤、対戦相手の猛攻に対する冷静な判断、あれが今日の勝敗を分けたと私は分析しております。ところで(主人公)さん、この後、予定はありますか……?」
〈どうかした?〉
ミーナ「実は、レヴィルさんの件で(主人公)さんに見て頂きたいものがあるんです……」
〈場面転換〉
レヴィル「遅い――」
ミーナ「お待たせして申し訳ありません。今日はレヴィルさんと(主人公)さんで次のゼノンザードについて打ち合わせ……という話でしたが、その前に確認しておくことがありまして」
レヴィル「確認――?」
ミーナ「単刀直入に伺います。レヴィルさんあなたとラヴィルさんはどういう関係なんですか?」
レヴィル「――ラヴィルに会ったのか。――踏み込むなと言った」
ミーナ「ええ、ですが流石にこの映像を見て何も知らないふりはできませんので……」
レヴィル「映像――?」
〈暗転〉
ラヴィル「やっぱりだめだ……これは違う、やっぱり違う……でも工期が……納期が……でも、これは……この『作品』は……」
レヴィル「――だったら壊してやる」
〈ラヴィルの容姿がレヴィルに変化し、二人の一枚絵が表示〉
レヴィル「――壊(は)っ!」
〈暗転〉
ミーナ「この映像はビホルダー内部から独自のルートで取り寄せました、現場近くに設置された監視カメラの映像です。見ての通り映像ではラヴィルさんの姿が一瞬にしてレヴィルさんの姿に変わって建物の破壊を始めました。これはどういうことでしょう?」
レヴィル「――確かに解体したのはワタシ、――だがオマエらには関係ない」
ミーナ「関係なくなんて……! だってあなたと(主人公)さんは……」
〈バディだから〉
レヴィル「……だから何」
ミーナ「レヴィルさん……」
レヴィル「とにかくこれ以上余計な詮索はするな。オマエはワタシとザ・ゼノンに参加するだけでいい。もし聞けないなら――――今度はオマエを、壊す」