シャーロット・シームズ(3章2話)

   シャーロット:……なんでこんな公園を呼び出し場所に選んだのかねぇ

 プティ・ロッティ:本当ニココデ合ッテイルノデショウカ

   シャーロット:ん? ボクがあの暗号の解読を間違ったと言いたいのかい?

 プティ・ロッティ:トンデモナイデス シャーロットノ暗号解読力ハ世界イチ~♪

   プレイヤー:どんな暗号だったの?

   シャーロット:う~ん…… (プレイヤー)クンに言ってもわからないと思うけど……

   シャーロット:ロッティ、展開して~

 プティ・ロッティ:了解シマシタ デハ届イタ暗号ヲ展開シマス

 プティ・ロッティ:『38794276069008654123456781648 2387654987724376890123976409 6535498772437689012

   シャーロット:――どうだい(プレイヤー)クン?


    プレイヤー:<選択肢>

        A:か、簡単カンタン!

プティ・ロッティ:………………

  シャーロット:ロッティにすらバレる嘘はよくないな~ キミが容疑者なら事件はスピード解決だ

        B:全くわかりません

プティ・ロッティ:……ボクダッテコノ段階デ詰マッタリシナイノニ……

  シャーロット:キミにはやっぱり難しかったみたいだね


   シャーロット:この数字の羅列はTMS数列の一種なんだ この数列の特徴はその変則性から変換式を導き出せるというもので……

   シャーロット:そいつを元の数列に適用すれば文字列に変換できるってわけ ま、定番の手法だね

   シャーロット:……ただ、その文字列が旧ノイスエストル語だってところが曲者なんだけどさ

 プティ・ロッティ:ソノ言語ガ ボクノデータベースニハ 存在シナカッタノデス

   シャーロット:うん、そりゃそうだ だってそんな言語は元々無いからね

   プレイヤー:は?

   シャーロット:昔、ボクが解決した事件 『キリンの皮温泉 連続土偶殺人事件』

   プレイヤー:…………は????

   シャーロット:あったんだよ そういう事件が そのトリックで使われたのが 旧ノイスエストル語だ

   シャーロット:元は数十年前に頭のおかしい学者が論文で発表した珍説だ 学会でも一蹴されて覚えてる奴なんかほぼいない

   シャーロット:……事務所に送られてきた暗号を作った人物はこの事件を意識したんだろうね

   シャーロット:どうしても、他でもない このボクに暗号を解いてほしかったみたいだ――

      ???:ぱちぱちぱちぱち

      ???:大正解です

   シャーロット:っ!

      ???:凄いなぁ 僕が貴方のファンだ という事まで解読しちゃうなんて

   シャーロット:……キミか あの暗号を作ったのは

   シャーロット:うん、なかなか歯応えある方だったよ

      ???:たはは……お恥ずかしいやらなにやら

   シャーロット:名前を憶えてあげてもいい 名乗ってごらんよ

      リィチ:僕は……リィチ 歴史学者を生業としています

   シャーロット:ふむ、リィチ君ね それで? こんな手間をかけて呼び出した理由は何だい?

      リィチ:それは……

      リィチ:シャーロットさんと お話してみたかったんです

   シャーロット:え?

      リィチ:僕はシャーロットさんが今まで解決した事件を全部知ってます その類稀な洞察力と調査力には 毎回驚いているんですよ

      リィチ:そんな方のお話を一度聞いてみたい……でも普通にやっても会う事は出来ないだろう だからあの暗号を作ったんです

      リィチ:謎があれば食いついてくれるんじゃないかと思って

   シャーロット:なるほどね……

      リィチ:いやぁ 難しくないとダメだから必死に考えたんですよ~ 3日徹夜して

   シャーロット:そうだなぁ~ ま、その頑張りに免じて ちょっとだけ付き合ってあげてもいいよ

      リィチ:わぁっ本当ですか

 プティ・ロッティ:……ナンカ、イイ感ジ?


    プレイヤー:<選択肢>

        A:なんなのあいつ……

プティ・ロッティ:オッ?じぇらしーカ??

        B:シャーロットのバディは自分

プティ・ロッティ:……余裕ブッテル間ニ取ラレチャッテモ知~ラナイ


         ※時間経過

      リィチ:――ああ、そうだ 『双子バンジージャンプ老婆 温泉連続殺人事件』

      リィチ:あの解決は鮮やかでしたね シャーロットさんでなければ恐らく解決できなかった事件です

   シャーロット:まぁね

      リィチ:バンジージャンプを飛ぶ前と飛んだ後で老婆が入れ替わっている事に誰よりも早く気付かれたんですもんね?

   シャーロット:なかなかいいトリックではあったけどね ボクを騙すまではいかなかった ふふっ

 プティ・ロッティ:解決シタ事件ヲ褒メラレルト簡単ニ気ヲ良クスルノガ シャーロットノ悪イ所デス

   シャーロット:何か言ったかい、ロッティ?

 プティ・ロッティ:何モ言ッテイマセン ヨッ、名探偵~♪

      リィチ:シャーロットさん

   シャーロット:なんだい?

      リィチ:初対面の人間でも どんな人物か分かってしまう能力があると噂でお聞きしたんですが……

   シャーロット:能力って程でもないけどね 探偵の観察力ですぐに見抜いちゃうってだけで

      リィチ:なら、試しに 僕の事を推理してもらえませんか?

   シャーロット:キミを~……?

      リィチ:ファンとして お願いします

   シャーロット:え~……そうだなあ

   シャーロット:未婚、会社勤めの経験は無し 菜食主義者で虫歯がある 学生時代はスポーツ…… 恐らく水泳をしていた

      リィチ:……ほう

   シャーロット:後は育ちがいいよね どこかの御曹司なのかな? 服装が物語ってる

      リィチ:僕は全身安物ですよ?

   シャーロット:トップスもボトムスも、確かにファストファッションだ

   シャーロット:だけど眼鏡、時計、靴は高級ブランド品だよね?シンプルだけどさ

   シャーロット:無闇に着飾る訳でなく 必要な物にだけお金をかける 本物の富裕層に多い考え方だ

   シャーロット:そして、キミの年齢じゃあ 手が出るようなブランド品じゃないとすると……

      リィチ:資金の出所は親だろう…… だから御曹司……ですか? はは、参ったな ここまでバレちゃうんだ

      リィチ:そうです 僕が趣味の延長の様な歴史学で食っていけるのは親族の援助があるお陰です

      リィチ:やっぱりすごいです シャーロットさんは


    プレイヤー:<選択肢>

        A:もう行こうよ

プティ・ロッティ:依頼モマタ溜マリ始メテマス

  シャーロット:ん? ああ…… 結構話し込んじゃったな

        B:エレメントの謎は?

  シャーロット:あっ 話に夢中になって忘れてた

  シャーロット:そろそろ そっちの調査に戻らないと


      リィチ:貴重な時間をありがとう シャーロットさん とても楽しかった

   シャーロット:ボクも嫌いな時間じゃなかったよ

      リィチ:では最後にひとつだけ――

   シャーロット:?

      リィチ:僕は、貴方が解けなかったあの『タロット』の謎の手がかりを持っている

   シャーロット:…………!?!?

      リィチ:今度会う時はもっとじっくりお話をしましょう……

      リィチ:ふたりきりで、ね?

   シャーロット:ちょっと、待って リィチ君―――――

   シャーロット:どうして……

   シャーロット:何故 彼は……『タロット』の事 知ってるんだ…………!?

         ※試合会場へ

   シャーロット:………………………………

     クロード:……お前のバディがどうにも集中出来ていないようだが

     クロード:こんな様子でバトル出来るのか?


    プレイヤー:<選択肢>

        A:シャーロット、バトルだよ

  シャーロット:……ああ、済まない

        B:全部あいつのせい!

  シャーロット:そうっリィチ君、彼のお陰でボクの思考回路はずっと働きっぱなしだ


   シャーロット:早いとこバトルを終わらせてしまおう 考える時間はその後だ

     クロード:……甘く見られたものだな だが…………

     クロード:シャーロット 全力で行かせてもらうぞ

   シャーロット:行くよ (プレイヤー)クン

         ※ストーリーバトル

     クロード:悪いが勝たせてもらうぞ

   シャーロット:さっさと片付けちゃおう


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  • 最終更新: 2020/06/10