ユーキリ・竜胆(1章1話)

竜胆の仕事ぶりを初めて目にするミーナと主人公。二人は彼の能力に驚くばかりだ。

竜胆「…………………………カッッ!」

――ズバババババババババッ!

(ペンを走らせる音)

ミーナ「すごい…… あんな複雑な構図を 下書きもなしで 描いていくなんて……!」

竜胆「ハアッ!!!!」

――ドギャギャギャギャーン!

(ペンを走らせる音)

ミーナ「……!」

(原稿を取り上げる音)

竜胆「――完成だ……!」

ミーナ「お疲れ様です!

私、初めて見ました 漫画家さんが 原稿を仕上げていくところを!」

竜胆「ちょ、近い……!」

<また赤くなってる>

竜胆「……っ! そ、そんな事より! 初めて相棒の仕事を目にした 感想とか、ないのか!」

<A カッコよかった>

竜胆「えっ? あっ?

そ、そうだろう? ハハハッ!

そうか、カッコよかったか ふふんっ♪」

<B 自分もやってみたい>

竜胆「描きたいのか……?

フッ ……伊達に僕のコンコードをやっているだけあるな」

竜胆「(ユーザー名) 少しやってみるか? ここに座れ 僕が直々に教えてやろう」

ミーナ「すごい (ユーザー名)さん! 頑張って!」

<よ、よろしくお願いします>

竜胆「まあそう緊張するな

手始めにベタからやってみよう」

ミーナ「竜胆さんの原稿を (ユーザー名)さんが 仕上げるという訳ですか!

本当に驚きですよね…… 紙とペンを使って 漫画が出来上がるなんて!」

竜胆「ナマで描いた方が 伝わるからな」

ミーナ「伝わる……?」

竜胆「線の勢いや擦れ トーンを使っての細やかな作業 ホワイトで修正した 原稿の重み……

画面を通さない作業だから 書き手の思いが ダイレクトに作品に表われる

『作品に魂を込める』と 言うだろう? ナマで描くと…… AIの僕でも魂を込められる そんな気がするのだ」

――バァァンッ!

ミーナ「竜胆さんなりの こだわりなのですね」

竜胆「では、始めようか (ユーザー名) まずはペンを握れ」

――ぎゅっ

竜胆「次に ペン先にインクを付ける」

――ちゃぽん

竜胆「そしてインクを…… ペンから飛ばすっ!」

――ビシュッ ビシュッ!

ミーナ「えっ!?」

<一瞬でベタ塗りを!?>

竜胆「……さ やってみろ (ユーザー名)」

<A できないよ!>

竜胆「こんなの初歩の初歩だぞ?」

<B だが断る>

竜胆「ナニッ!?」

ミーナ「そ、そうですよ (ユーザー名)さん そんな言い方で断るなんて……」

竜胆「いいや……それでいい それでいいんだ……」

ミーナ「え……? え……??」

竜胆「ふうむ 簡単な事だと思っていたが 素人には難しいんだな……」

ミーナ「竜胆さん、こちらの本棚……

もしかして 全部竜胆さんの著書ですか?」

竜胆「如何にも」

ミーナ「私、紙の本を見るのは 初めてです!」

竜胆「漫画を読む時はどうしても ページをめくりたくてな 自分の漫画も…… だから個人的にこうして 紙媒体にして残しているんだ」

ミーナ「(ユーザー名)さん あの『彼の世界に歌はない』 という少女漫画 この間ドラマ化されて 社会現象にもなってましたよね」

<本当になんでも描けるんだね>

竜胆「も、持ち上げても 何も出んぞ?

……フフンッ♪」

ミーナ「(ユーザー名)さん どうかされましたか?

ずっと本棚から 目を離さずに……」

<ゼノンザードの漫画はないの?>

竜胆「ゼノンザードの漫画……?」

ミーナ「確かに 竜胆さんの著作の中に ゼノンザードやその他 カードゲームの漫画は ありませんね」

竜胆「ああ 描いた事はないな……

ゼノンザード漫画……」

ミーナ「?」

竜胆「フッ…… 面白いじゃあないか

決めたぞっ ユーキリ・竜胆 次回作は ゼノンザードを描く……!」

ミーナ「ええっ 本当ですか!?」

竜胆「うむ 取材対象も 丁度ここにいるしな!

喜べ(ユーザー名) お前が主人公だ……!」

ミーナ「(ユーザー名)さんが?」

<A 楽しみ>

竜胆「フッ 神の手によって お前を超人気主人公に してやろう」

<B 恥ずかしい>

竜胆「じっくりと取材させてもらう 覚悟しておくんだな」

竜胆「フン 俄然ザ・ゼノンへの意欲も 沸いてきたぞ……

よし、(ユーザー名) 早速取材へ…… バトルをしに行くぞ!」

――どーーんっ!

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プロローグ

1章「逆説のレゾンデートル」
1話 2話 3話
4話 5話 5.5話
2章「相剋のオーバーシア」
1話 2話 3話
4話 5話 5.5話
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  • 最終更新: 2020/06/10